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聞く術

〔自己を理解する法と術〕
2,(人間破壊・無秩序を聞く術)
方法と技術には、時間が媒介します。
方法と技術取得には時間を要します。
ですが、方法と技術が時間として人々を分断します。
時間は、不完全計量であり、この世の秩序を奪います。
時間は、無秩序です。
私たちは後ほど、時間の中に入るでしょう。

さて、私はあなたと共に、
言われていることを聞かなければなりません。
そこで今から、法と術が言おうとしていること、
世界が、人類が、言おうとしていることを、
完全に聞けるでしょうか。
私は、一人で静かにいるとき、
自分自身に完全に聞くことは、
人類が言おうとしていることを聞くことです。
私は、あなたとの対話で、
あなた自身に完全に聞くことはまた、
自分自身を聞いていることです。

ですが、私たちは、このように完全に聞くでしょうか?
不完全に、聞いていないでしょうか?

クリシュナムルティ生の書物
聞くことは、大いなる芸術・技術です。
他の一人に完全に聞くこと、です。
他の一人の声を聞くとき、あなた自身を聞いています。
あなた自身の問題、
あなた自身の不安定、
あなたの悲惨、混乱、
あなたの安全への願望を、
聞いているのです。
私たちは共にじっくりと話し合っています。
人間たちが何であるのかを、
すなわち、あなたが何かです。
あなたは心理的に世界です。
そして、世界はあなたです。
(7~8p)

私たちは、
「完全な計量が世界を変える」と言いました。
そして私たちは、
「事実は不完全計量である」ことが見え始めたのです。
今、世界に秩序はありません。
世界は、あなたと私との関係です。
私は、あなたの妻であり、夫であり、息子であり娘であり、孫であり、親であり、友人です。

今、この関係は不完全な計量によって聞かれており、
無秩序です。
秩序という言葉とイメージはあります。
言葉でできたイメージは秩序ではありません。
無秩序という事実があるのです。

不完全な計量によって聞いており、
言葉・イメージ・知識を持ったもの同士が、
意志と感情とが対立するという事実、です。

言葉・イメージ・知識を聞いているので、
聞こえていません。

なぜ、そうなのでしょう。

言葉は、計量です。
そして言葉は、イメージを造り、
イメージはまた言葉で物語ります。
そして言葉は、知識を組み立て、
その知識が語るのです。

言葉は生きていません。
言葉で計られた世界は幻影です。

人は、幻影と現実の二重性を、
矛盾を、無秩序を生きています。